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戦うことを忘れた武装神姫 その4 時刻は午前2時を廻った。・・・寝付けない。 仕事のプロジェクトが行き詰まりかけたところへ、顧客からのクレーム・・・ 追い打ちをかけるように、猫子のエルガが自損事故(包丁で左腕切り落とし)で知人の修理工、ちっちゃいもの研のDr.CTaの所へ明日まで入院。。。 考えれば考えるほど目がさえる。 明日も仕事がある、何とかして、少しだけでも眠りたい・・・。手を伸ばして酒を探る。うん、これでいいかな・・・。 ぐはっ!! 喉が熱い! 慌てて灯りを付けてラベルを見れば・・・USSRウォッカ・・・っ! と、すっと水入りのカップが出てきた。 「・・・何やってるんだよ。ほれ、飲みな。」 つい最近、世話になっているDr.CTaの紹介で転がり込んできた黒子のリゼが、あの背中の「腕」を器用に使いこなし、運んできてくれたのだ。 「あ、ありがとう。」 何はともかく水を飲み、ほっと息をつく。 「全く・・・。仕事で疲れるのも十分わかるけどさぁ。そこに並んでいるのはみんな強い酒だろ。そんなんに逃げるようじゃダメだぞ。」 「ダメだぞって・・・。」 「疲れた身体にだめ押ししてどうするんだよ。」 「・・・。」 「身体あっての仕事だろ? ここ2〜3日様子がおかしいから、夜も気にしていたんだけど・・・ほれほれ、喉が落ち着いたら左手の酒瓶置いて布団に入る!!」 マスターである自分に対しても容赦なく足蹴を加えるリゼ。神姫に心配されるなんて、何だか情けないぞ、俺。。。 「よし、布団に入ったな。」 リゼは灯りを消すと、装備を外し俺の枕元に座った。 「偉そうなこと言っちゃったけど、あたしに出来ることと言ったらこれくらいしかないんだよね。。。」 というと、静かな、しかし透き通った声の歌声が耳元に。 「・・・上手いな。」 ひとつ歌い終わったところでリゼに声をかけた。 「ん?そうか?」 「なんつーか、そんちょそこらの歌手よりきれいだぞ。」 「ん〜、そんなに誉めても何も出ないぞぉ。」 ちょっと照れたような、甘い声が聞こえた。その後も、リゼの歌声が・・・続いていたと思う。 次に気づいた時には、目覚まし時計が6時半を指していた。 都合4時間程度、必要量の睡眠をとれたようだ。体を起こすと、枕元ではリゼが寝息を立てている。 「・・・ありがとう。助かったよ。」 呟くようにそっと声をかけ、朝の支度にかかる。今宵は、リゼが好きなモ○ゾフのプリンを買ってこようかな。 静かなささやきで、夜を暖める神姫がいる。 そう、ここに居るのは戦うことを忘れた武装神姫。。。 <その3 へ戻る< >その5 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その7 ・・・その6の続き・・・ 神姫オーナーがよく来ることで名のしれた、T市のとある居酒屋。 情報交換の場でもあり、久遠もちょくちょく訪れている。 「・・・で。今日の相談なんだけど。」 カウンター席で、イオの手にしたぐい飲みに自らのコップから酒を分け注ぎながら、久遠が話を切りだした。 「実は神姫バトルする事になっちゃってね・・・」 「なんだ、そんな事か。やっちゃえばいいじゃないか。 あ、オヤジさん、唐揚げ一皿追加ね。」 と、バリバリ食べ物を注文してはモリモリ消費するDr.CTa。 彼女の神姫、沙羅とヴェルナも同様に、どんどん食べている。 「いやー、それがさぁ。M町のセンターのトップとやるんだよ。」 「ふーん。それで? ・・・おねーさーん、生中一杯追加おねがいしまーす。」 「それでって・・・。」 ため息ひとつ、久遠は手元の酒を飲み干すと、経緯をCTaに説明した。 ・・・ それは、久遠がリゼを連れて、神姫関連の雑誌をM町のセンターへ買いに行った時の事だった。たまたまフィールドでは、草リーグの試合が開催中。。。 騎士子VS猫子、しかし猫子は戦い慣れていないのか、一方的な試合内容だった。半泣きの顔つきで防戦一方の猫子に、容赦ない攻撃を次々に加える騎士子。 やがて、研爪(ヤンチャオ)が跳ね飛ばされ、防壁(ファンビー)が粉砕され- 騎士子は、独特の形をした太刀-おそらく、オーナーが自作した物であろう-を振りかざし、追いつめられて戦意を喪失しきった猫子の右腕を- 斬り落とした。 盛り上がるギャラリー。フィールドのシールドが解除されると、まだ中学生くらいの猫子のオーナーの女の子は倒れて動かない猫子を拾い上げ、ごめんね、ごめんね・・・と、大粒の涙をこぼし、店の隅でしゃがみ込んでしまった。 一方の騎士子のオーナーと思しき人物は、勝って当たり前と言わんばかりの態度で、ギャラリーと歓談。 どうにも納得がいかない表情の久遠は、その場を離れ猫子のオーナーの元へ。 「・・・大丈夫。ウチのリゼが治せると思うよ。」 声をかけると一瞬警戒した猫子のオーナーだったが、久遠のボックスから出てきたリゼの姿に、泣くことを止めた。 「どもー。久遠にくきゅうレスキュー隊のリゼでーす。お怪我をした神姫はどの子かなぁ?」 妙に明るいノリで出てきたリゼは、いわゆるナースルック。手にはご丁寧に注射器とバインダー。 「・・・ということ。こう見えても結構な腕前を持っているから・・・。」 久遠はセンターのレンタル作業台を借り、まだ不信感を抱く女の子を後目にリゼと作業にかかる。 「どう?」 「うーん・・・やぁ、大したことは無さそうだよ。あたしは外傷を診ておくから、ヌシさんはクレイドル経由でデータ損傷のチェックをかけて。」 「ほいきた。」 久遠はCTaから貰った試作のクレイドル「さわやかしんさつしつ」を取り出すと、そこへ猫子を移動させ、診察台に寝かせた。 リゼは、白衣の下から次々に工具や補修パテ、タッチペン等々を取り出し、猫子の傷を瞬く間に修復。斬り落とされた腕も、久遠のストックパーツを用い見事に修復完了。 その間に久遠は、慣れた手つきでデータの検査。 それも数分で終わり・・・ 「はーい、お姉ちゃん。おまたせ〜。 破損部品も全部純正で補修したから、これで完璧、もとどおりだよー。 さぁ、再起動かけてあげて。」 女の子に、猫子をリゼが抱きかかえて手渡す。 マニュアル通りの手順で再起動をかける。 「・・・ふえ? あー、かえでちゃん・・・ にゃー!!!怖かったよ〜!!」 「ティナ・・・ごめんね、あたしがやってみたいって言ったばっかりに・・・」 「ううん、かえでちゃんの所為じゃないよ・・・わたしが弱かったから・・・」 わんわんと鳴く一人と一体の横で、冷静に状況判断の久遠。 「ふむ・・・きちんと再起動したねぇ。」 「そりゃそうさ。あたしが治したんだもの。どうやらデータも問題無いっぽいね。よかったよかった。」 と、リゼも満足そうな笑みを浮かべていた。・・・久遠が、クレイドルを片付け終わるころには、かえでと呼ばれた猫子・ティナのオーナーも、落ち着きを取り戻していた。 「本当にありがとうございました。雑誌で読んで、対戦をしてみようとはじめてやってみたら、いきなりここで一番強い人とやることになってしまったんです。」 「私からも御礼を申し上げます。右腕どころか、身体の細かい傷の補修までしていただきまして・・・。」 深々と頭を下げるかえでとティナ。かえでは財布をごそごそ・・・と、その手を止める久遠。 「いや、そんなにしなくてもいいから・・・。 趣味の延長なんだから、タダでいいって。なぁ、リゼ。」 「そうそう。あたしだって、好きでやってることなんだし。ねー、ヌシさん。」 その二人の会話に、思わず笑みがこぼれるかえで。 「おぢさまとそのストラーフさん、仲がいいんですね。」 「お、おぢさまって・・・」 ちょっとガックリ来ている久遠の肩の上では、リゼが必死に笑いをこらえている。 「・・・しかし、最近のバトルもずいぶんと質が落ちたもんだ。」 ぼそっと久遠が呟くと、かえでが訊いてきた。 「そうなんですか? もっと激しい試合だったんですか?」 「ちがうちがう、その逆。最近の試合が殺伐としすぎているんだよ。 さっきの君たちの対戦だって・・・終了間際には、もうティナちゃん・・・だっけ?戦意喪失していたのに、トドメを刺してきたじゃないか。」 頷くかえでとティナ。久遠は続けた。 「俺が武装神姫をいじり始めたときなんて、それこそ礼に始まって礼に終わる、互いをいたわり尊敬する、のんびりとした感じだったんだけどね・・・。」 「そんなんじゃロクな武装神姫にならないっすよ。」 中途半端に太い声が、久遠達の後ろから響いてきた。振り返ると、そこには先の勝者-すなわちM町のトップ神姫使い-が立っていた。 ・・・>後編へ続くっ!!>・・・ <その6 へ戻る< >その8 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その31 H市の駅から近い裏通り。 アクリル製の電飾看板に明かりが灯った。 だが、中の蛍光灯が切れかけているのか、なかなかきちんと点灯しない。 ・・・カウンター席が5つとテーブルが2つだけの小さなショットバー。壁一面には沢山のボトルが並べられ、それぞれの存在を示すかのように、電球の明かりに琥珀色の輝きを静かに、しかし美しく放っていた。 本日の選曲は、マスターの趣味で集められたCDコレクションからの80年代のジャズ。。。 と、ジャズのリズムに併せるかのように軽やかな炒め物の音が混ざる。カウンターの片隅でマスターが調理を始めていた。 今日の突き出しは・・・ナッツの炒め物。 カウンター上では、ひとりの神姫が伝票の整理を行っていた。白いボディはアーンヴァルと同じ塗り分けだが配色が空色と藤色。 そして・・・顔はストラーフ。 暗がりで見ればアーンヴァルとストラーフの組み換えにも見えるのだが・・・。 一通りの整理が終わり振り返った神姫の横では、調理を終えたマスターが炒め物を皿に小分けしていた。マスターがフライパンを片付け、神姫が伝票をしまい終えたとき。 キィ・・・。 古びた扉が開き、お客がやってきた。 「こんばんはー。」 胸ポケットには武装神姫、ストラーフが収まっている。お客は、ストラーフとなにやら楽しげに言葉を交わしている。 ・・・いつものあの人だ。 今夜も、楽しく長い夜になりそう。。。 「いらっしゃいませ。 今日はリゼさんと御一緒ですね。」 「こんばんは、マスターさん、お久しぶりっす!」 久遠のポケットからリゼが先に挨拶をした。 「今日はリゼさんだけですか?」 「こんばんは。 ・・・そうなんです。まぁ、メンテナンスの帰りとも言いますけれどね。 あ、まずはいつものをお願いします。」 おしぼりを受け取りつつ早速注文の久遠、リゼの足を拭いてカウンターに座らせる。 「いらっしゃいませ、久遠さん。」 マスターが久遠の注文に掛かると同時に、今度はカウンターにも並べられた酒瓶の隙間から声が響いた。 どこから声がしたのか判らず、あたりを見回すリゼ。 「ここですよ、ここ。」 再び瓶の間から、透き通るような声が。 久遠は、リゼのあたまをチョイと突付いて独特の形状のリキュールの脇を指し示した。 そこには・・・ 「え・・・神姫?!」 「こんばんは。貴女がリゼさん・・・ですか?」 「は、はいっ!!!」 突然名前を呼ばれて、背筋を正して座るリゼに、瓶の向こうに立つ細い目の神姫は優しい笑みを浮かべていた。 「何もかしこまる事はありませんよ。貴女のマスターの久遠さんから、よくお話を伺っておりましたので。。。」 マスターからマドラーを受け取りながら、 「私の名前は あずさ と言います。 以後お見知りおきを・・・。」 と、あずさ と名乗った神姫は小さく一礼した。 リゼも、つられて一礼。 マスターは二人を邪魔せぬように静かに久遠にジントニックを差し出した。 久遠も、黙ってふたりの様子を見ながらジントニックをすする。 興味深そうに、しかし不思議そうな面持ちで あずさ を見つめるリゼ。 同じ顔なのに。 何故、あなたは・・・。 「あのっ」 沈黙を破りリゼが口を開いた。 エプロン姿のあずさは、細い目をさらに細くするかのようにニコニコと小さく頷いて応える。 だが、リゼは次の言葉が出てこなかった。 再びの沈黙。。。 CDチェンジャーの作動音が響く中、たまりかねた久遠がリゼをつまみ上げ、あずさに紹介した。 「どうも、あずささん。 こちらが以前も何度かお話しました、ストラーフのリゼです。 ウチの4人の中では末妹に当たるのかな。」 「こ、こんばんは・・・。」 久遠に促され手の上で頭を下げるリゼ。 「私はこちらの店でマスターの補佐を務めております。」 と、あずさもぺこりと頭を下げた。 しかしまだ、無言で見つめ続けるリゼにあずさは静かに話しかけた。 「お顔や身体の見た目は貴女と同じですが、私、『武装』神姫ではないんです。」 その言葉に、 「えっ?」 目を皿のようにするリゼ。 「ふふ、エルガさんも、シンメイさんも、イオさんも。皆様、リゼさんと同じ反応をしましたよ。 あ、マスター。 リゼさんにアレをお願いします。」 マスターは 黙って頷くと、神姫サイズの器にホットレモンリキュールを注いでリゼに差し出した。 「冷めないうちにどうぞ。 こちらはサービスです。」 差し出されたホットを、リゼはひとくちすすった。 「おいしい。。。 こんなやさしい味のお酒、初めてっ!」 ようやく緊張のほぐれた顔付きとなったリゼに、 「私が神姫向けに選んだ味です。 もちろん、食事機能の無い神姫でも飲めますよ。」 と、店内のジャズを妨げることのない美しい声で語るあずさ。 「ありがとう、あずさ・・・さん。 あ、あの、さっき訊きそびれたんですけれど、あずささんはクラリネットタイプなんですか?」 「うーん、残念。ちょっと違うんですよ。 でも貴女、いい耳してるわね。 トーン落として話していても、武装神姫とは違う声と見抜いたんですから。」 「リゼもあずささんとほぼ同じ声帯を持っているんですよ。だからではないですかね?」 ジントニックを飲み干した久遠が口を挟んだ。 リゼは久遠と目を合わせると再びあずさの方を向いて小さく頷く。 「なるほど。 それでは私の事も少々お話をしましょうか。 ・・・の前に久遠さん、次はどうされますか?」 ジントニックを飲み干した久遠に次を促す。 久遠は考えることもなく、マスターの後ろの棚を指した。マスターは小さく頷くと、 「かしこまりました。ワンショット・・・残っていませんね。今、倉庫からお持ちします。」 と、マスターは後ろの扉から奥へと入った。 >>まだまだ夜は続くヨ!(その32へ)>> <<トップ へ戻る<<
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ガングラー鋼月の『今時の武装神姫事情』Vol.3 『神姫ショップの見分け方』 このコラムを読んでいる読者諸氏は、このタイトルを見ても「何を今更?」と思うことだろう。神姫を扱う店は今や日本中どこにでもあるし、神姫だってどこでも買うことが出来るからだ。 だが、ひとくくりに神姫を扱っているお店といってもピンキリだ。 それを最も簡単に見分ける方法。 神姫ショップの呼び名と、サービスの取り扱い範囲について今日は書いていこうと思う。 ○神姫ショップには、分類がある ひと言で神姫ショップと言っても、ひとつのビルがまるごと神姫を取り扱っている秋葉原の神姫センターと、バトル筐体を置いているだけの商店街の模型店では、受けられるサービスの内容が随分と変わってくる。 そのため、神姫を取り扱うショップはいくつかの区分けがされ、専用のステッカーを貼ることが義務づけられている。 お店の自動ドアの隅やレジ前に、『MMS公式ショップ』などと書かれたステッカーが貼られているのを見たことはないだろうか? それが、そのショップがどの程度の事が出来るのかを判断する、最も簡単な手掛かりとなる。 ○神姫センター EDEN-PLASTICSの直営店、もしくはそれと同規模のショップに与えられる名称。大抵はビルの数フロア~ビル全てを使った非常に大規模な施設となっている。 神姫・オフィシャルパーツ類の販売、オーナー登録やバトルサービスの登録処理、修理や調整・定期点検、その他もろもろ、神姫関連のサポートの全てを行うことが出来る。 専門の技術スタッフが複数名常駐しており、初心者向けの教室や、個別に技術的なアドバイスを受けられるようになっている事も多い。 基本的に万能な神姫センターだが、その規模ゆえ大都市にしか置かれておらず、地方ユーザーには縁がないのが実情である。 またEDEN-PLASTICSの直営店という性質上、公式認定されていないパーツ(自作パーツやショップメイド品)の販売・調整やサポートは一切してくれないのが基本。 希に例外もあるが、店員さんの善意によるものであることがほとんどなので、過度の要求をすると店員さんに迷惑がかかってしまう。無茶なお願いは程々にしておこう。 登録店舗は、EDEN-PLASTICSのWebサイトで確認できる。 なお、神姫センターに限っては『神姫センター○○店』、『○○神姫センター』という店名であるため、特定のステッカー等は貼られていない。 ○MMS公式ショップ MMS全般を取り扱うショップ。公式資格を持ったスタッフが最低一名おり、神姫を含むMMSとそのパーツ類の販売、オーナー登録、修理や定期点検を行う事が出来る。 ただし、あくまでもMMS全般の取り扱いであるため、神姫BMAの認定が必要となる武装神姫のバトルサービス登録は行うことは出来ない。これはバトル筐体が置いてあっても同じ事だ。 そのため、ドールショップなど、神姫をバトル目的以外で扱うショップが登録している場合が多い。 また、公式資格を持つスタッフが『最低』一名という条件であるため、営業日に常に万全のサポートが出来るわけではない(混雑時や、公式資格スタッフが休んでいる場合など)。 特殊な相談や詳しい話を聞きたいときは、あらかじめショップに問い合わせておくといいだろう。 登録店舗は、EDEN-PLASTICSのWebサイトで確認できる。 ○BMA公認ショップ 神姫BMAの認定登録を受け、バトルサービス関連のサポートを行えるようになったショップ。具体的には、バトルサービスの登録を行うことと、BMA規定に準拠した装備を製作・販売することが出来る。 なお、プレイヤーが自作した装備もバトルサービスで使うことは出来るが、それがBMA規定に違反していた場合、そのバトルは参戦前に失格となってしまう。 ショップによっては自作装備がBMA規定の範囲内であるか確認してくれる所もあるので、困ったら相談してみるのもいいだろう(ただし、あくまでもショップの善意によるものなので、過度の相談はするべきではない)。 神姫BMAの認定を受けるためにはMMS公式ショップの登録が前提となるため、MMS公式ショップで行えるサポートは全て行うことが出来る。 武装神姫を扱い、バトル筐体を置いているショップの多くがこの公認資格を取っている。 登録店舗は、神姫BMAのWebサイトで確認できる。 なお、BMA公認ショップ=MMS公式ショップであるため、EDEN-PLASTICSのWebサイトにも同じ店舗が載っていることになるが、BMA認定ショップかどうかは記載されていないので注意が必要だ。 ○BMA認定プレイングショップ 神姫バトルの筐体が置いてあるアミューズメント施設の中で、特に神姫BMAの認定を受けているもの。 普通のゲームセンターとの違いは、バトルサービス登録が出来る点と、神姫BMA公式のイベントが行われるという点の二つ。 BMA公式イベントの中にはプレイングショップ限定のイベントもあるため、参加してみたいプレイヤーは一度チェックしてみるといいだろう。 なお、神姫の販売やバトル登録以外のサポートは一切行われていない。オーナー登録も出来ないので、そちらは事前に済ませておく必要がある。 登録店舗は、神姫BMAのWebサイトで確認できる。 ○神姫販売店・神姫取扱店 神姫本体や、パーツ類の販売のみを取り扱っているショップ。主に家電量販店や玩具チェーン店などが相当する。 登録や修理など販売以外のサポートは行っておらず、詳しいアドバイスを受けられる可能性も低い。修理を受け付けてくれる店舗もあるようだが、その場合は基本的にメーカーに送られる事となる。 大手家電量販店などは、割引セールを頻繁に行っているため、神姫を安く買える場合も多い。 ○ステッカーのないお店 基本的に販売店・取扱店と同じく、神姫やパーツ類の販売のみを行っている店。基本的にサポートの類はしてくれないと思った方がいい。 ○それで結局、どのお店がいいの? 当然ながら、店によってメリット・デメリットが出てくるため、一概にここがいいとは言えない。 ただ、同じ小さな模型店でも、ステッカーのない店とBMA認定ショップのステッカーのある店では、そのサポート体制やスタッフの知識に大きな差があるだろう事は理解してもらえるはずだ。 もっとも、BMA認定ショップでもその内情はかなりの差が出て来ているため(オリジナル商品まで展開している店もあれば、神姫を置いているだけという店もある)、結局は『実際に足を運んでみるのが一番だ』という結論になってしまうのだが……。 最後に各ショップのメリット・デメリットを記載しておくので、せめてもの参考にしていただければ幸いである。 神姫センター メリット メーカー直営店である。 神姫関連の全てのサポートが安定して受けられる。 デメリット 非公式装備のサポートは受けられない。 大都市にしかない。 基本的に定価。 MMS公式ショップ メリット バトル以外の神姫のサポートが受けられる。 店舗ごとのオリジナル商品を扱っている場合がある。 デメリット バトル関係のサポートは受けられない。 店によって、受けられるサービスの差が大きい。 BMA公認ショップ メリット 神姫関連の全てのサポートが受けられる。 店舗ごとのオリジナル商品を扱っている場合がある。 デメリット 店によって、受けられるサービスの差が大きい。 BMA認定プレイングショップ 神姫の販売・サポートを行っていないため、ここでは省略する。 神姫販売店・神姫取扱店 メリット セールなどの場合は、神姫本体やパーツ類が安く買える場合がある。 デメリット 公式・非公式にかかわらず一切のアフターサービス・サポートが受けられない。 非公式ショップ メリット 店舗ごとのオリジナル商品を扱っている場合がある。 デメリット 公式のサポートが受けられない。 オリジナル商品が、公式で使えない可能性がある。 トップ
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2月14日の武装神姫-01 それは、去年のこと・・・。 「いってらっしゃいなのにゃー」 珍しく早起きしていた猫子・エルガに見送られ、久遠は出勤。 「さーて。ヌシさん、出かけたな?」 久遠が出かけたのを確認し、リゼと、シンメイが顔を出した。 「あ、シンメイ〜。イオを起こしてきてよぉ。」 「え・・・まだ寝てるの?」 「うにゃ。」 「全く・・・こういう日に限って低電圧発症するなんて。。。」 ブツブツ言いながら、イオの寝床へ向かうシンメイ。 「それじゃ、準備にかかりますか。」 いつの間にか、リアアームを装着してきたリゼが。一方のエルガもエプロン スタイルとなっている。 「今日はヌシさんサイズの調理だかんねー。 エルガ、仕切役よろしく〜。」 「にゃっはー!任せるのダ!」 と、シンメイが、 「はぁ・・・ダメでした。。。」 黄色い狐型の装備(後に工臨壱型と名付けられるアレ)を整え、げっそりと して戻ってきた。どうやらイオは起きなかった模様。 「ハリセンで叩いてもダメだったか?」 「それで起きれば苦労しませんよ、リゼ。。。ファンビーでひっぱたいても 起きなかったんですもの。」 ・・・ため息を付く3人。 イオの寝起きの悪さは折り紙付きであるので、 諦めて3人で作業にかかることに。。。 「まずは、ブロックチョコレートを砕くの。」 ずるずると、どこからかブロックチョコレートを引きずり出すエルガ。 「・・・どうやるんだよ。」 「リゼがまず砕くのだ。 それをにゃーがみじん切りにするのダ。」 「なるほどね。 それでは・・・」 リゼがリアアームをふりかざしたところで、 「にゃー!! 待つの! 汚れないようにテーブルにラップを敷くのだ!」 と、エルガ絶叫。 「エルガ・・・案外マメなんですね・・・。」 ちょっと驚いたように、ラップを敷く作業をエルガと共に手伝う。ラップを 敷き終えたところで、改めて作業開始。 リゼが大まかに砕いたブロックを、エルガがヤンチャオでさらに細かく切り、 シンメイがドサドサとステンレスボウルへ放り込む。あっという間にチョコ ブロックは粉砕された。 「つぎは熱湯ぶろ〜。」 「ちがうでしょ。湯煎っていうの。」 シンメイが突っ込む。 「にゃーん。 ちょっと間違えただけなの。」 イオのフライトユニットを拝借して、湯沸かし器を操作するエルガ。 「・・・ちょっと・・・か?」 苦笑いをしながら、リゼが大きめのボウル・・・というより洗面器にお湯を 受ける。そこへ、シンメイが先のステンレスボウルをゆっくりと下ろす。 「ここからは・・・エルガのお仕事ですよ。」 「はいにゃー!」 リゼとシンメイが押さえるボウル、その中で徐々に溶けるチョコレート。 冷蔵庫からコーヒーミルクとバニラエッセンスを取りだしてきたエルガは、 様子を見ながらそれぞれ投入、手早くしゃもじで混和する。 「お前、上手いな。」 感心したようにリゼが呟いた。 「うにゃ? 料理は愛情って、いつもにゃーさんが言ってるの。 だから、 教えてもらってるにゃーも、愛情込めるのにゃ。 だから上手なの。」 「上手、って自分で言うことではないでしょ。 ほらほら、あとは私が押さ えていますから、あなた達は型の準備をしてはいかがです?」 「はーい。」 シンメイにボウルを任せ、2人はガラガラと型の準備をする。 ついでに、 トッピング用に久遠の好きなアーモンドや、きれいなマーブルチョコなども 並べる。食べたそうにするリゼを小突きつつ、ボウルの元へ戻ってきた2人。 「並べたの。」 「小物も準備完了だよ。」 「それじゃぁ・・・運びますか。エルガ、ワイヤーは大丈夫? リゼも耐熱 カバー付けた?」 珍しく拳狼を装備したシンメイ。 ・・・フライトユニットを着けたエルガ がワイヤーを用いて吊り上げる。 それを下でサポートするリゼとシンメイ。 ゆっくりとテーブルへ移動させ・・・シンメイが慎重に位置を指示する。 「エルガ、もうちょっと右!」 「ここかにゃ?」 「そうですね、この辺でいいでしょうか。。。」 「それじゃぁ、流すよー。 引っ張るから、リゼ、よろしくなの。」 「ほいきた。」 2本かけたワイヤーの一本を引き上げ、ボウルを傾ける。後の部分をリゼが 補助で持ち上げ、湯口はシンメイが見張る。 見事な連携プレー。。。 ・・・>2月14日の武装神姫-02へ続くっ!!>・・・ <トップ へ戻る<
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戦うことを忘れた武装神姫 その40 時間はそろそろ18時を廻ろうとする頃。 紫色の初秋の夕暮れを背景に、色とりどりの灯りで飾られ浮かび上がる街。 行き交う人々も、クルマも、すべてが迫る夕闇の街に溶け込み、今日もまたあたりまえの景色を作り出していた。 そんな景色を切り抜く大きなキャンバスのようなショーウインドゥに・・・黒いバイクが風の如く映り込んだ。 今ではすっかり旧式となり、見ることも少なくなった久遠のバイク。 独特のメカノイズに振り返る人はいるものの、やはり都心とあってかさして珍しがって足を止める人もいない。 きれいに整備さた久遠のバイクは、シュラウドにも街の表情を映しこみながら、混みあう国道を軽やかに駆け抜けてゆく。 今宵の久遠は出張帰りであろうか・・・。 ジャケットの胸ポケットからは、マオチャオのエルガがぴょこんと顔を出し、夜風に緑色の髪をなびかせ、大きな翠色の瞳は流れ行く街の光を湛えていつも以上に輝いていた。 ターミナル駅そばの、大きな交差点の信号につかまったときだった。 まるで潮の流れのようにスクランブル交差点を通り過ぎる人間、ニンゲン。 身体を乗り出し、じーっと眺めていたエルガが、 「にゃーさん、おさかなー。」 と、ぼそり久遠に言った。 おねだりする時ともまた違った口調のエルガに、何事かと考える久遠。 どこかに焼き魚の屋台でもあるのか? いや、そんなものはない。 だいたい魚と言っても、この近辺にあるのは海鮮居酒屋くらい・・・。 「んー、おなかすいたか?」 久遠の問いかけに首を横に振るエルガ。 「ちがうの。 にゃーさんが、おさかな。」 何のことやらさっぱりの久遠に、エルガはなんとも楽しそうな笑みと共に続けた。 「バイクに乗って、街の中を駆けてくにゃーさんがおさかな。 にゃーさんはね、ひかりのうみのなかをおよぐおさかななんだよ!」 ・・・あぁ、なるほど・・・。 歩行者用の信号点滅を始め、これから進もうとする道が開けつつあるとき、久遠はエルガの言わんとしていることを理解した。 「光の海を泳ぐお魚、と・・・。」 久遠は呟きながらクラッチを握り、ギアを入れる。 その振動はエルガにも伝わり、半身を乗り出していたエルガは再びポケットに身体を深く納めた。 「にゃーさんも、ひとつの光になって、海を作って、海を泳ぐの。 このおっきな街からみたら、にゃーさんはちっちゃな光のひとつだけど、にゃーにとっては・・・みゅぅ・・・その、あのね・・・街よりもおっきな光なの!」 そういうと、顔を赤らめてぎゅっとジャケットに顔を埋めるエルガ。 前を見る久遠はエルガの動きを知ってか知らずか、使い込まれたグローブをはめたままの右手でちょんとエルガのアタマを突付いた。 「それじゃ・・・珊瑚の脇での休憩はおしまい。 ぼちぼち大海原へと泳ぎだそうか。」 信号が変わり、前方には広い道路が・・・いや、海の回廊がひらけた。 「いくぞっ!」 「うにぁー!」 エルガの声にあわせるかのごとく久遠はアクセルをひねり、光があふれる大海原へと再び飛び込んでいった。 透きとおる眼差しで、街を見つめる神姫がいる。 そう、ここにいるのは、戦うことを忘れた武装神姫・・・。 <<トップ へ戻る<<
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登録日:2011/12/26 Mon 00 53 00 更新日:2024/03/20 Wed 11 46 17NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 MMS あざとい みぎぃ みんなのトラウマ アクションフィギュア アルトアイネス コナミ フィギュア ボクっ娘 ロリ 主役 入手困難 妹 姉より格上 戦乙女型 某古い鉄とは関係ない 武装神姫 水橋かおり 玩具 武装神姫に登場するMMS。シリーズ第11弾として登場。 《設定》 モチーフ 戦乙女 メーカー 素体 Dione Corporation 武装 Arms in Pocket 型番 DI/AIP-001X2 2038年に開催されたコンテスト「ぼくらの神姫」(一般から武装神姫のアイデアを募集、競うもの)受賞作をもとに、ディオーネコーポレーションとアームズ・イン・ポケット社が共同開発した「アルトレーネ」(DI/AIP-001X1) の姉妹機。 本機はスモールボディならではの敏捷さを利用したバトルスタイルが特徴で立体的な戦術を得意とする。 各所に配置された強化クリスタルアーマー内にはそれぞれ小型コンデンサを内蔵。副腕部、脚部などへ独立したパワー供給が可能となり大柄なアーマーにもかかわらず高い機動力を獲得している。 また特徴的なスカートアーマーは展開して格闘用武器、変形して高機動用ウイングへと転用できる多用途なユニットとなっており、優れた攻守のバランスを実現している。 加えて頭部にはアルトレーネとは別のバイザーを装備、脆弱になりがちなフェイス部の防御力を高めている。 性能的には申し分ないが性格の面ではやや扱いにくいところもあり、マスターを選ぶ神姫といえるだろう。 《フィギュア》 コナミスタイルと電撃屋での完全受注生産品として2010年7月に発売された。 アルトレーネの妹的存在だけあってMMS3rd-SMALL-になり頭一つ分程度背が低くなっている。 武装面はほぼアルトレーネと同じものとなっているが、全体色が白から黒、クリアパーツが青から赤に変更され、アルトレーネでは初期ボーナスパーツとして付与されたヴォータンヘルムがデフォルトでついてくる。 PSPゲームの武装神姫BATTLE MASTERSが発売する前に販売終了しておりBattleMastersにてアイネスの虜にされた紳士達は手に入れられないという有様となった。 それに考慮してのことか武装を追加したリペイントバージョンであるアルトアイネスローザがコナスタ限定で販売された。が、直後に2500体以上の受注があれば再生産が行われることになり、姉であるレーネを差し置き単独で再販が決定された。姉より優れた妹など存在したのだ… しかし、2011年春発売予定だったのだが諸々の事情により7月に延期となる。 ゲームの続編であるBattleMasters mk-2が9月に発売され、新規紳士たちが昨年と同じような状況にさらされているが現在再販のアナウンスは行われていない。 そしてこの状況に追い討ちを掛けるかの如く、武装神姫のTVアニメ化が決定。主人公の所持神姫として、姉のアルトレーネ共々大抜擢となった。 これにより、さらなるプレミア化はもはや確定したようなものである。コナミの対応に期待したいが、相手はあのKONMAIなのであまり希望は抱かぬように。バイク型も音沙汰ないしね! 《ゲーム》 声を水橋かおりが担当。 ネットのバトルロンド、PSPのバトルマスターズに参加。 ボクっ娘で最新型ということもあり、自身の性能に自信を持っていてやたらとマスターに指南をしてくる。初期ではマスターのことを認めなかったがLOVEを上げていくと…この先は自身で体験していただきたい。またmk-2において世間知らずっぷりが発覚した。 専用レールアクションは相手に向かって突進しスカート状のアーマーが変形したハサミで相手を切り裂くシザース・ガリアス・ドミニオールになる。 バルキリースカートでもないし電池でもないからな? 《アニメ》 主人公・理人の所持神姫としてアーンヴァルのアンやアルトレーネのレーネ、ストラーフのヒナと共にアイネスという名で登場。 アンののろけ話やレーネの天然ボケ、ヒナの非常識に対するツッコミ役。口調が割りと少年っぽいが、理人の前ではそりゃもうデレるデレる。 《みぎぃ》 アイネスを語るうえで避けられない悲劇。アイネス好きな人は怒っても構いません。 事件はバトマスで起きた。ゲーム中盤から行けるようになるクラブヴァルハラ。そこの四凶(四天王的なもん)の1人が「13号」という名のアイネスを使用してくる。「神姫は道具」と言い放ちプレイヤーに勝負を挑んでくるのだが、この後にあんな仕打ちが待ってるなど誰が予想できたろうか。 バトルに勝ち、神姫と喜びを分かち合う主人公。一方、向こうは「弱い神姫はいらない」と13号を握り潰す。この際13号が発した断末魔が前述の「みぎぃ…」なのである。 初戦をジルリバーズで挑むと、13号は真っ二つになっていた事がわかる。いやわかりたくないけど。 さらにこのイベント、こちらが負けても起きる。その場合の相手の言い分が「動きが悪かったからいらない」。……マジでイカレてるよコイツ…死ねばいいのに。 この一部始終を目撃した主人公の神姫たちがそれぞれ「ヒドい」「最低」「クズ」と色んなコメントをするのだが、こちらもアイネスを使用した場合は「え…何が起こったの…?」と若干現実逃避気味なことを言う。そりゃ色違いとはいえ自分と同じ容姿のものが目の前でムゴいことになったのだから現実から目を背けたくもなるわな… その後、相手は「14号」と名付けられたアイネスを使用してくる。こちらは勝っても負けても潰されない。どの道13号が助かることはなかったのだ……合掌。 このイベントは多数のプレイヤーに衝撃を与え、アイネスのマスターたちを絶望させた。多くの紳士はこれに嫌悪感を覚えシナリオライターを叩いたが、なかにはこれでリョナに目覚めたという不届き者もいるそうな。 ア「追記・修正されないなら、みぎぃされるしかないじゃない!」 レ「中の人ネタはやめるのですアイネスちゃん!…キラッ☆」 ア「…お姉ちゃんも私の事言えないじゃん」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] …純粋なアイネスマスターはライターもリョナラーも殴っていいぞ、きっと許されるから。←この暴力を助長するような文章は要らないんじゃないかな。 -- 名無しさん (2015-01-15 16 37 20) 名前 コメント
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戦うことを忘れた武装神姫 その5 「えーっと、デザインナイフ、デザインナイフ・・・あ、あれ?どこだ?」 デカールの切り出しをしたいのだが、どこを探してもが見当たらない。 ふと、手元に殺気が。。。 横を見ると、すごい形相で俺をにらみつけるシンメイが。 そして、その手には・・・刃を替えたばかりのデザインナイフ。 「・・・。」 「・・・。」 無言の数秒。 「覚悟はできていますか。」 「あの・・・状況が掴めないんですが・・・もしかして俺、脅迫されてます?」 「脅迫ではありません。これは尋問です。」 「じゃあ始めの『覚悟できていますか』ってどういう意味を持つんだよっ!」 「気にしないで下さい。 いいですか、正直に答えて下さい。」 すっとデザインナイフの先端を俺に向ける犬子のシンメイ。 「あなたは・・・私が隠していた最後のエンゼルパイを食してしまいましたね?」 「は?知らんぞ。だいたい隠すっていっても・・・」 「とぼけないで下さい。先ほど、エルガとイオさんにも尋ねました。現在の所、アリバイがないのはマスター、貴方だけです。」 「まてっ!! まだ何にも答えてないのに何でそうなるんだよ。。。」 ぬぬ・・・探偵物のドラマを見過ぎた影響なのか? 「昨日の2100にはまだ存在を確認しました。その後一晩経ち、今朝1030には消失し、袋だけがゴミ箱で発見されました。昨晩、貴方はどのような行動を?」 「・・・あのさぁ、俺、泊まり勤務でさっき帰ってきたんだけど。」 「・・・。」 「・・・。」 再び無言の時間。と、そこへ白子のイオがやってきた。 「あら、シンメイ。マスターを立派に脅迫しちゃって・・・。新手のプレイですか?」 「プレイじゃないわ! ったく、イオも相変わらずマイペースだなぁ、おい・・・。」 「ちょうど良かった。昨日の件ですけどね、あのお菓子、あなたが召し上がっていたじゃないですか。まぁ、あれだけ呑めば記憶がなくなって致し方ないかと・・・。」 イオがすっと差し出すは、俺のPCのウェブカメラをリンクさせて撮ったと思しき証拠写真。 酔いつぶれたリゼの上に腰掛け、ウヰスキーのミニボトルを右手に持ち、左足ではねだるエルガを蹴り飛ばし、左手には・・・ エンゼルパイ。 「・・・。」 俺と、イオの視線がシンメイに集まる。 「・・・・・・・・。」 シンメイの顔が、好物の林檎よりも赤くなる。手にしたデザインナイフを静かに置くと、 「も・・・申し訳ありませんでしたっ! つい酒がすぎてしまい・・・本当に申し訳ありませんでしたっ!!」 両手をついて、頭をゴリゴリすりつけて謝る。だが、そのけなげな謝罪はほとんど目に入らなかった。いや、入れる余裕がなかった。 「いや、別にそんなにしてまで謝らなくてもいいけどさ・・・それよりこのボトル・・・」 ブレてしまい、はっきり判別できないそのミニボトルを指しイオに訊く。 「それですか? やはり昨晩、エルガがマスターの卓上で見つけて、皆で呑んだのですが。」 飲まれた酒は、数年かけて入手した、25年物のスコッチ。。。 「・・・もしかして、飲みきった?」 恐る恐る尋ねると、、 「私はほんの一口程度ですが、リゼとシンメイの二人で空っぽですよ。」 と、イオは空の瓶をどこからか取り出して俺の前に置いた。 怒りを通り越し、虚しい風が心を吹き抜ける。 「お、俺の秘蔵の一本が・・・。 おい、リゼ!ちょっとこい!シンメイ逃げるなっ!!」 俺は二人を卓上に並んで正座させ、久々にしたくもないお説教をするハメになったのであった。 戦うことを嫌い、昼間からTVを眺める神姫。 ここに居るのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 <その4 へ戻る< >その6 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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公式サイト→武装神姫公式サイト 2012年10月 武装神姫 1 [Blu-ray] posted with amazlet at 12.10.24 ポニーキャニオン (2012-12-26) 売り上げランキング 551 Amazon.co.jp で詳細を見る ブログ #blogsearch2
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戦うことを忘れた武装神姫 その28 ・・・鳳凰カップ初日。 大勢の人でにぎわう企業ブースの一角に、久遠と彼の神姫たちが居た。 バトルにあまり熱心でない彼らにとっては、むしろこちらの物販だの展示だのがメイン・・・。 やがて彼らは東杜田技研のブース前へ到着。物販コーナーではどこかで見た顔・・・ 「あれ? かえでちゃん。 何してるの?」 久遠のポケットから、リゼが声をかける。 「ふ、ふええぇ~! 久遠さん、助けてくださぁ~い!!」 商品の補充をしながら半泣き顔のかえで。 聞けば、はじめは試合に出るつもりでいたのが、いつの間にか東杜田技研のアルバイトとしての参加になり・・・ 「私たちもこの有様です。」 これまたげっそりした顔で、かえでの肩に乗るフィーナ。技研の名の入った神姫サイズのジャケットを着用し、手には「先行販売・受付」と書かれたプラカード。 「にゃーん、エルガー! 手伝ってよー!」 と、傍らからティナのこれまたしなしなの声。いつぞやの猫耳ロリータファッションを着せられて、売り子をさせられている模様。。。 ふと見回せば、周囲は会待ちのお客さんがわんさといるし、何かの整理券を配っている列はダンゴ状態・・・ 「・・・なんと手際の悪い。」 久遠の肩に乗るシンメイが呟いた。 「なんだかCTaに挨拶しようと思ったけどそれどころじゃn・・・」 と、久遠がぼそり呟いたときだった。 「居た!! 久遠発見!! 直ちに捕獲せよ!!!」 聞き飽きるほど聞き慣れた声と共に、久遠に網がかぶせられた。 「よっしゃ! 久遠捕獲成功!」 動じることもなくため息ひとつの久遠の前に、油くさいメイド姿のCTaが立っていた。 彼女のポケットには、特殊な形状の巨大な砲を構える砲子が左右に一人ずつ。。。 「・・・をい。」 網を取りながらジト目でC睨む久遠に、珍しくちょっと退くCTa。 「拉致するわけじゃないんだから、なにもそいつらの装備試験を俺ですることはないだろう。」 CTaの砲子をさしながら久遠が怒りを通り越してあきれた顔つきで指摘した。 「ありゃ、テスト運用だってわかった?」 「命中精度がイマイチ。そして火薬量多すぎ。」 一瞬の出来事でありながら、きっちり分析する久遠にちょっと驚くかえでたち。。。 「まぁ、それはどうでもいいけど。」 たたんだ網をCTaに手渡し、 「手伝って欲しいのなら事前に予約入れること。 まぁ、予測の範囲内ではあるけれど。 なぁ、お前たち。」 『はーい!!』 ごそごそと久遠のポケットにもぐっていた、彼の神姫たちが一斉に顔を出した。 エルガとシンメイは作業用エプロン姿で。イオとリゼは、おそらくリゼがこしらえたものであろう、それぞれ白と黒のエプロンドレスで。 「・・・。」 CTaは驚きで言葉が出ない。 「さっき休憩してるときに、ここが大混乱してるって聞いたからな。 いつも世話になってるからたまには良いかなと思ってね。 で、この混乱を作り出した原因でもある責任者は?」 久遠の言葉に、むっとして頬を膨らませ自らを指さすCTa。 「ありゃ、お前だったのか。 ・・・学生ん時から仕切るのは苦手だったもんな・・・貧乏籤引いたな?」 こくりとCTaは頷いた。 「ま、詳しいハナシはあとでするとして。 あとはウチらに任せておけ。な。」 言うが否や、自らも作業用エプロン姿 -エルガ・シンメイとお揃い- に着替えた。 「まずは・・・ここの配置表、タイムテーブル、その他一式ここに出す!」 久遠が言うと、すすっとヴェルナが傍らから現れて東杜田技研・社用PDAを手渡した。 「ふむ・・・む。 まずは物販だな。 イオ、まだ飛べるだけの余力はあるかな?」 「もちろんです、マスター!」 「じゃ、これをこうしてだ。。。」 メモ用紙を取りだし、さらさらと指示を書き留めると、CTaにサインを入れさせた。 「ほい、それじゃ物販はイオとシンメイで。」 「了解しました!」 メモを受け取ったシンメイは敬礼で応える。 「ではシンメイ、いきましょう!」 イオはさっとユニットを背負い、シンメイを抱き上げて混乱の度合いが増している物販コーナーへと突撃していった。 「で、展示は・・・ なるなる。 Mk-Zに丸投げでOKだな。 Mk-Zとマーヤだけで回転するはずだから、余った人員は物販の誘導に今すぐ廻して。 エルガ、このメモを展示コーナーに。」 「了解なのー!!!」 武装にエプロンという姿で待機していたエルガは、どこからか取りだした紐でメモを身体に縛り付け、 「にゃー!!! 仔猫の宅○便がいくのだー!! そこ、邪魔なのー!!!」 四脚で混雑極まる中へと駆け出した。 「で、あとはデモコーナーだけど。 これは・・・リゼとかえでちゃんたちで良いかな。」 「え・・・? 物販は・・・?」 先まで人混みの中でもまれていたかえでは、本当にこれでよいのかという顔付き。 「大丈夫。 あと15分でこの状況はおさまるはず。 CTa、悪いけどリゼにデモ機の使用方法その他を教えてやってくれないか。」 自信たっぷりの久遠に、CTaもまたちょっと怪訝そうな顔をしたが、このような場での久遠には絶対の信頼を置いているCTaは、久遠からリゼを受け取ると、かえで・ティナ・フィーナと共にデモコーナーへと向かった。 それから10分も経たずして。 動き始める購入客、整理券配布場所の列。 展示コーナーにあふれ返っていた人だかりは、きれいな流れができて。 久遠の宣言したとおり、15分で・・・状況は一転。 先までの混乱が嘘のように、ブースは落ち着きを取り戻した。 「・・・久遠さんってすごいんですね・・・。」 デモコーナーでセッティングを終えたかえでが、ティナを手に乗せて言った。 「それがあいつの能力のひとつだよ・・・良かれ悪かれ一歩先を読んで行動できるところが。。。」 リゼにクレイドルの取り扱いを教えながら、CTaは呟くように言った。 「だからなんだよなぁ・・・。」 と、CTaのついたため息にリゼが気づいた。 「・・・? だからどうしたの?」 目が泳ぐCTaに、ニヤニヤとするリゼ。 「・・・何でもない。 ほら、さっさと仕事に入る! お客は待っているんだからっ!」 CTaはリゼをつまみ上げ、放っぽり投げるようにデモ用のクレイドルへと乗せた。 振り返りまだニヤニヤするリゼに手を振って仕事するように指示すると、リゼはぱっと営業スマイルに切り替え、クレイドルの解説を始めた。 傍らでパワーユニットの仕度をしていた沙羅とヴェルナが、相変わらずの調子で呟いていた。 「・・・マスターももっと素直になった方がいいでしょうに・・・。」 「全くっすよ。それでどれだけ損をしていることか。」 2人は顔を見合わせ、 『はぁ。。。』 いつぞやと同じ、大きなため息をひとつ。 そこへ久遠登場。 「どうした? CTaがまた何かやらかしたか?」 「あ、久遠さん。 何でもないっす。 いや、すごいっすね! あっという間にあれだけの状況を捌いてしまうなんて。」 と、振り返る沙羅。 「そうか? これだけのいい人員が居るんだ、こうなって然るべきなんだよ。 あとはどれだけ効率よく配置できるか・・・こればかりは慣れだからね。 こっちは大丈夫かな?」 「大丈夫ですよ。 あとはどのタイミングで昼休みを入れるか、ですが・・・」 とヴェルナが言うが否や、久遠は新たな指示書を手渡した。 「はい、これ。 回転始めたから、改めてタイムテーブル作ったから。」 その仕事の速さに、再び目を丸くするかえでたち。 「ふむ。。。 あとは展示コーナーか。。。」 ざっと見回して状況を確認した久遠は、そそくさとその場を後にした。 CTaは久々に見る、かえでは初めて見る久遠の本気モードに、ただただ驚くばかりであった。。。 その後、東杜田のブースは大いに盛り上がったという。 久遠の活躍もあったが、彼らの神姫、そして東杜田の社員の神姫たちと・・・マスターと神姫たち、皆の手で作り上げられて行く東杜田のブース。 久遠が、全員に廻したメモにはこう記されていたという。 -今日は武装神姫のお祭り、神姫もマスターも、みんなで楽しまなくっちゃ- お祭りを楽しむマスターと、盛り上げる神姫たち。 ここにいるのは、戦うことを忘れた武装神姫。。。 <<トップ へ戻る<<